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巽堂だより No.2(きのこ編)

免疫を高める特効食材!!

●免疫を高める特効6食材● 
シソ、ヨーグルト、海藻、納豆、きのこ、にんにく

☆今回の食材はきのこです。

しいたけ、しめじ、まいたけ、えのきだけなど、日本人は古くから様々な種類のきのこを食用にしてきました。 これらのきのこは、味が良くておいしいだけでなく、健康にも大変役立つ食材なのです。 きのこの健康作用は多岐にわたりますが、代表的なものは次の3つです。

●免疫力増強作用

私たちの体を細菌やウイルスなどの異物から守っているのは、免疫細胞の白血球で、顆粒球、リンパ球、単球に分類されます。 さらにリンパ球は、NK細胞、B細胞、T細胞に分けられます。 単球はマクロファージという食細胞に変化し、このマクロファージやT細胞が私達の体を、細菌やウイルスから守っているのです。きのこの主成分である、多糖体のβ-グルカンや糖タンパクは、免疫細胞のマクロファージを刺激して、T細胞の活性を高め、免疫力を強化してくれます。

●抗酸化作用

私たちが体内に取り入れた酸素のうち、およそ2%は活性酸素に変化します。 活性酸素は体内の脂質と結びついて、過酸化脂質をつくり出し、正常な遺伝子や細胞、組織を傷つけ、ガンをはじめとする様々な、病気を発症させる原因になります。 免疫力が落ちると、活性酸素が発生しやすくなり、さらに免疫力が低下するという悪循環に陥ります。 きのこに含まれる成分は、強い抗酸化作用があり、活性酸素を除去する働きを発揮します。

●抗腫瘍作用

ほかの食品にないきのこの特徴は、直接腫瘍に攻撃するのではなく、免疫システムや抗酸化作用を高めてガン抑制効果を高めるということです。このほか、きのこにはコレステロール低下作用、血圧降下作用、抗ウイルス作用、抗血栓作用、肥満抑制作用など幅広い効果を持つことが確認されています。 きのこには多様な成分が含まれていますが、共通しているのは低カロリーで食物繊維が豊富なことです。 さらに、最近になって、個々のきのこに対する研究が進み、それぞれのきのこがどのような薬効をもつのかもわかってきました。

●しいたけ

しいたけに含まれるβ-グルカンという多糖体は、免疫力を強化し、抗ガン活性を高める作用があります。 腸を健康にする食物繊維や、骨を丈夫にするビタミンDも豊富です。

●まいたけ

β-グルカンという多糖体と多糖タンパクが免疫力のバランスをとり、強い抗ガン作用を発揮します。

●しめじ

ぶなしめじには、発ガンを防いだり、ガン細胞の増殖を抑えたりする効果があることがわかっています。 これは、しめじに含まれる多糖体と糖タンパクが免疫細胞を活性化することによる作用であると考えられています。

●えのきだけ

えのきだけ特有の成分にEA6(糖タンパク)があります。 この物質は、ガン細胞の発育を抑え、ガン細胞を攻撃する効果があることが確認されています。

●きくらげ

ビタミンD、カルシウム、食物繊維、鉄などを含み、特に際立って多いのがビタミンDです。 ビタミンDはカルシウムの吸収を助け、骨や筋肉を強くする働きがあります。 また、豊富な食物繊維も腸内環境を整え、免疫カアップのために働きます。

●たもぎたけ

最近出回り始めた新顔のきのこで、鮮やかな黄色をしています。 この色素成分に、体の酸化を防ぎ、老化を遅らせる働きがあると考えられています。 また、きのこのなかでもβ-グルカンが非常に多く含まれていることも特徴です。

免疫医学研究会 2010年12月号より

更新日:2015.11.06

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