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巽堂だより No.4(水分編)

アンチエイジング 病気にならない秘訣

☆目覚めの大敵!?

都会では夜中でも昼間のように明るく、コンビニは24時間営業、テレビは一晩中放送しています。 刺激やストレスが強すぎて、睡眠障害や生活リズムの夜型化も目立つようになりました。 そんな中、深く眠るために、光をシャットアウトする遮光カーテンを使う人が増えてきているようですが、それは別の影響を及ぼします。

人間は長いこと、太陽が昇れば目覚めて活動を開始し、沈めば眠るという生活を送ってきました。 もともとは人間の体は、明るさを感じて目覚め、活動するようにできているのです。 遮光カーテンを閉めて寝ると、朝になっても暗い寝室の中で突然目覚めることになります。 これでは脳や体が覚醒する準備ができないため、起床してもぼんやりしてしまいます。 本当は、光が少し透き通るくらいのカーテンが望ましいのです。 外が明るくなれば、自然に目覚めることができ、活動開始も早くなります。

また、起きたらすぐにカーテンを開き、部屋を明るくします。こうすることで体内時計は正常に時間を刻むようになります。人間は、サーカディアン・リズム(概日リズム)という体内時計をもっております。

人はもともと1日のリズムを25時間で刻んでいます。 実際は24時間ですから一時間のズレはありますが、朝太陽を見ることでズレを補正しているのです。 太陽光の刺激は、人間の視床下部の視交叉上核という場所に働きかけ、松果体よりメラトニンというホルモン分泌を 催すと考えられています。 このホルモンは快適な睡眠を助けてくれるのです。

☆コップ一杯ずつの水が・・・

水は身体にとって大変重要なものであり、人間の約60~70%は水分だと言われています。 この水分は、体内への栄養分の運搬、老廃物の排泄、体温調節など、その様々な働きのために必要なだけではなく、血液や細胞間にも存在しています。そのため、排泄や発汗により体内の水分が失われれば、それらを補おうと水分を欲するのは当然のことで、人間は寝ている間に、コップ一杯程度の汗をかきますから、朝起きたら喉が渇いているのは当然の生理現象なのです。

体内の水分の減少は、ときには重大な問題を引き起こす可能性があります。 その一つが動脈硬化です。 最終的には動脈の血液が遮断されて、酸素や栄養が重要組織に到達できなくなった結果、脳梗塞や心筋梗塞などの原因にもなりえます。 それを防ぐためにも、夜寝る前と、朝目覚めたあとにコップ一杯の水を飲むことをお勤めします。冬場に冷たい水を飲むことに抵抗があるのなら、体温より少し高いくらいに温めて飲むとよいでしょう。

また、体によいと思われがちな市販のスポーツ飲料は、少し糖分濃度が濃いものもありますから、甘すぎるようであれば1.5~2倍に水で薄めて飲むとよいでしょう。 水の飲むときは、一気に飲みほすよりも、ゆっくり飲むほうが体への浸透はしやすくなるので、味わうように時間をかけて飲むほうがいいでしょう。 また、朝一杯の水は、腸の動きを活発にするので、便秘解消にもよいかもしれません。

免疫医学研究会 2011年 新年号より

更新日:2015.11.06

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