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お灸で簡単セルフケア!

みなさんこんばんは。

写真では何度か登場していますが… 実はHPにブログを書くのは初めてなんです。

今回は青島崇裕(あおしま たかひろ)がお送りいたします。

春がもう近くまで来ていますが、朝晩はまだまだ冷え込みます。体調いかがでしょうか?

みなさんはどのような冷え対策をしていますか?

ホッカイロ?岩盤浴?温泉巡り?半身浴?人それぞれあるかと思います。

 

私達鍼灸師がお勧めするのはやっぱりコレ‼

「お灸」‼

「これは当院の受付にて販売しています『せんねん灸』や『もぐさ』の写真です。」

 

皆さんお灸と言うとどんなイメージを持つでしょうか?

熱い。こわい。痛い。火傷の跡が付く。といったネガティブなことを思い浮かべる人が多いと思います。
それは「子供が悪いことをしたときにお灸をすえる」=「お仕置き」のイメージがあるからではないでしょうか?

少しお灸の歴史を語ってみます。
お灸は今から約2000年以上前、中国の北方民族の間で生まれた治療法だといわれています。北方は高地で風や寒さが厳しいため、冷えによる病(やまい)の治療法としてお灸で体を温めて治療をしました。
日本へは平安朝時代、仏教の伝来とともにお灸が伝えられました。その後日本では民間療法として広くひろまっていきます。

そもそも「お灸」ってなんなの?という方も多いかと思いますので、こちらも少し説明していきますね。

お灸はヨモギの葉から採れる艾(もぐさ)を使います。ヨモギの葉を乾燥させ精製することで、葉の裏の毛茸(モウジョウ)と夾雑物(キョウザツブツ:不純物)を分けていきます。
夾雑物が少ないほど香りが良く、煙・灰が少なく、燃やした時の熱は柔らかくなります。そのため夾雑物が少ない艾ほど良質とされ、手間暇が掛かるためとても高級品になります。江戸時代初期には伊吹山周辺(滋賀県・岐阜県)が産地として有名でしたが、現在ヨモギの生産は新潟県が全体の80%を占めます。

さて、続いてお灸の種類についてです。

お灸にはいくつか種類があります。良質な艾を米粒・半米粒大(お米またはその半分の大きさ)にしてツボに置き火をつける点灸。刺した鍼の頭に粗目の艾をつけて火をつける灸頭鍼。粗い艾を使い、皮膚と艾の間にショウガ・ニンニク・味噌・塩などを置いて火をつける温灸(隔物灸)などがあります。
当院では知熱灸という粗目の艾を指先程の大きさにして、熱さを感じたところで取るお灸と、点灸を行います。どちらも程よい温かさで火傷のない気持ちの良いお灸です。

どちらもみなさまのおからだに合わせて温度を調節しておこなっていきますのでとっても心地良いお灸です。患者さんの中にはよほど気持ち良いのか安心して寝てしまう人もいらっしゃいます。

 

なんだか難しそう…自分で出来るって本当なの?と思ったそこのあなた。

実はお灸は昔から自宅でもできるセルフケアとして広まってきました。松尾芭蕉の俳句にも登場するほど日常的に使われていました。しかし最近では家でお灸をする方は少ないのではないでしょうか?やはり艾を自分でひねり、お灸をすえるのはかなり難しく、熱すぎたり跡が残ったりしてしまいます。

しかし、今では誰でも簡単にできるお灸があるのをご存知でしょうか?

いくつか種類がありますが、最もポピュラーのもので「せんねん灸」というお灸があります。艾の下に台座があり、台座はシールになっています。台座のおかげで火が直接肌につかないので火傷の心配も少なく、誰でも簡単にお灸ができます。

現代社会で戦う皆様には、肩こり・腰痛・冷えなど抱えているお悩みはさまざま。誰しも少なからずお辛い症状の1つや2つあるのではないでしょうか?
当院では患者さんに必要があれば自宅でのお灸の指導もしています。症状や体の状態に合わせてツボを選び、ツボの取り方なども丁寧に教えていきます。

忙しくて治療に来られない方や遠方の方など、頻繁に治療が出来ない場合、少しでも健康や体調管理のためにやってもらっています。

お灸を知らなかった方もお灸は知っているけれど怖がってやらなかった方も体調管理のために安全で心地いいお灸で「セルフケア」を試してみてはいかがでしょうか?

更新日:2018.03.22

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