「節句」について
みなさんこんばんは。
2度目の登場、青島です。
もうすぐ梅雨です。雨は嫌いではないですが、洗濯とロードバイクに乗れないのが残念です。
梅雨になる前に外で遊びたい!と思い先日はバーベキューをしてきました。
「季節の変わり目は体調を崩す」。と良く言われますが、なせだか考えたことはありますか?
もちろん気温の変化などもありますが、東洋医学では季節の移り変わりと共に体は天からの気を受けます。
天の気(天の気については改めて書こうと思います。)により体調は変化し、さまざまな症状を引き起こします。
昔から人々は、季節による体調の変化に対応するための知恵を残してきました。
みなさん五節句はご存知でしょうか?
「端午の節句」などは聞いたことがあると思います。
実は節句は5つあります。みなさんは5ついえますか?
五節句とは唐の時代の中国から伝わったものです。中国では奇数を縁起の良い日としています。
その逆に偶数は縁起の悪い日になります。
陰陽論では奇数を陽とし、偶数を陰としますので、陽は良い日、陰は悪い日となります。
奇数の月と奇数の日が重なる日は陽が重なり陰(悪い日)となるため、それを避けるために季節の旬の食べ物を食べ、食べ物から生命力をもらうことで邪気を払います。
これが五節句の始まりです。
日本へは奈良時代に伝えられ、宮中行事になったと言われています。
日本では季節の変わり目として五穀豊穣、無病息災、子孫繁栄などを祈り神様へお供え物をしたり、邪気を祓う行事として行われてきました。
江戸時代の初期に幕府が公的な行事・祝日として定め、初めは大名や旗本などが行っていましたが、一般の人々にも伝わり農作業の節目節目で行われ、やがて現在の形になったといわれています。
明治6年、旧暦から新暦に改暦されるときに五節句の制度は廃止されました。
しかし年中行事として国民の間で親しまれてきました。
七草の節句(1月7日):七草粥 …一年の無病息災を願い春の七草と一緒に炊いたお粥を食べる。
桃の節句(3月3日):菱餅 …桃の花、白酒、菱餅などをお供えし、女児の健やかな成長を祈る。
端午の節句(5月5日):柏餅、粽(ちまき)…子孫繁栄の願いを込めた柏餅、邪気を払う粽(ちまき)を食べる。
笹の節句、七夕(7月7日):そうめん 中国で7月7日に索餅(さくべい:小麦粉で作られた縄の形のお菓子)をお供えし、鬼を鎮めることで一年の無病息災を祈願したのが由来とされ、日本では代わりにそうめんを食べる。
菊の節句(9月9日):菊を浮かべた酒 健康・長寿を願い、菊の花の露や香りで体を清め、菊酒を飲む。
※地域により呼び方、食物、由来は異なる場合があります。
現在では旬の食べ物で体調を整えるだけでなく、無病息災、子孫繁栄、長寿などの願いを込めたものもあります。
みなさん体調を整える意味でも季節にあわせた節句の行事を行ってみてはいかがでしょう。次の機会は7月7日の七夕です。
はりやお灸の治療でも季節にあわせた身体づくりを心がけて五臓六腑のバランスを整えます。
中国哲学の「運気論」(運気論についてもまた他でお話します。)を用い、1年を5つないし6つに分けて季節の邪に対する治療をします。
毎年同じ時期に体調を崩したり、同じ症状が出たりする方はぜひ治療を試してみてください。
更新日:2018.06.05