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巽堂だより No.6(ヨーグルト編)

免疫の基礎知識≪免疫を高める特効6食材≫

シソ、ヨーグルト、海藻、納豆、きのこ、にんにく

今回は、ヨーグルトの変わった食べ方をご紹介!

便秘は大腸がんをはじめ、乳がんや自己免疫不全症など、多くの病気の発症と関係しています。 便秘になると、便が腸の中で腐敗し、腸内細菌の善玉菌が減って、悪玉菌が増えていきます。 腸内で悪玉菌が優勢になると、腸内で病原菌が繁殖しやすくなります。 悪玉菌や病原菌は腸管から吸収され、血液とともに全身を巡り、さまざまな病気の発症の第一歩になります。

そこで、便秘の解消に役立てて頂きたいのが、さつまいもとヨーグルトを一緒に食べる「さつまいもヨーグルト」です。 さつまいもは、セルロースという不溶性の食物繊維が豊富で、腸の働きを活発にして便秘を防ぎます。 さつまいもを切ると白い汁が出ますが、これはヤラピンという成分で、便を軟らかくする働きがあり、便秘解消に役立ちます。

また、さつまいもには抗酸化作用を持つβ-カロテンやビタミンCも多く、免疫力の低下につながる活性酸素を除去してくれます。 同じく抗酸化作用の強いアントシアニンや、ポリフェノールという成分も含まれ、これらの成分の相乗効果で免疫力をアップしてくれます。この他、ビタミンB類・ビタミンE、カリウム、カルシウム、鉄、リンなども含まれ、栄養バランス抜群のイモ類といえます。

一方のヨーグルトには、腸内の善玉菌の代表格である乳酸菌や、善玉菌を効果的に増やすことができる 乳糖が豊富に含まれています。善玉菌は乳糖をエサにして増殖し、乳酸発酵を行って腸内を悪玉菌や病原菌が活動しにくい酸性の環境に整えます。 ヨーグルトの乳酸菌は、腸の嬬動運動を促して便通をよくし、腸管から有害物質が吸収されるのを防ぎます。 免疫システムを担うリンパ球のヘルパーT細胞には、Th1細胞とTh2細胞の2種類があります。免疫力が低下すると、 この両者の免疫細胞の働きがアンバランスになり、病気の原因になります。

これまで行われた研究によると、ヨーグルトを毎日200g以上食べると、両者の免疫細胞のバランスが整い、免疫力が安定することがわかっています。 ヨーグルトは単体で食べると酸味が気になる人もいるかもしれません。 しかし、さつまいもは甘みがあるので、ヨーグルトだけを食べるよりも美味しさが増します。 効果の面でも、さつまいもとヨーグルトは抜群の組み合わせです。 便秘を防ぐためには、毎日、できれば食後に食べるのがお勧めです。

<作り方>
材料(1食分) さつまいも 100 g プレーンヨーグルト 200g

  1. さつまいもは皮も一緒に食べるので、汚れをよく洗い落とす。
  2. 1を1cm厚さ程度の食べやすい大きさに切る
  3. 皿に2を並べ、水でぬらしたキッチンペーパーをかぶせ、電子レンジで2~3分加熱する。
  4. さつまいものあら熱がとれたら器に盛り、ヨーグルトをかける。 甘みが足りない場合は、蜂蜜かオリゴ糖を少量かけてもよい。

☆ポイント☆

  • 1日一回、できれば食後に食べる。
  • 毎日続けて食べる。
  • 電子レンジを使うと手軽にさつまいもが加熱できる。

免疫医学研究会誌 2011年3月号より

更新日:2015.11.06

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